神式のご葬儀 (神葬祭)
神葬祭は、ご自宅または葬儀斎場にて執り行います。
斎場での神葬祭
神道においての世界観には、現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の世界があります。現世は、人の生きる世界であり、幽世はご先祖様の御霊(みたま)の世界です。この二つの世界は、表と裏の関係であり、お互いに影響を与え合っていると考えられています。
人は、神様の御霊を頂き現世に生を受け、亡くなった後、御霊は幽世へ移られて、現世の家族と子孫を見守る神様(祖霊)となります。
神葬祭では、故人を家族と子孫を見守る神様(祖霊)に導く神事であり、故人の生前の功績を讃え、遺徳を偲び、御霊の安らかなることを祈り、お慰めする神事です。
神葬祭の流れ
遷霊祭並に通夜祭
(故人の御霊を霊璽にお遷し、故人と最後の夜を過ごし、故人に思いを寄せます)
葬場祭
(故人の生前の功績を讃え、遺徳を偲び、最後のお別れを致します)
火葬祭
(故人の遺体を火葬に附するにあたり、火の神様にその旨お伝えします)
埋葬祭又は帰家祭
(故人の遺体を墓所にお納めし、お鎮まり頂く旨をお伝えします)
(故人の御霊・遺骨がご自宅にお戻りになられたことをお伝えします)
五十日祭
(亡くなってから五十日後に御霊をお慰めするお祭りです)
埋葬祭 五十日祭に続いて墓所にて
(帰家祭を行った時には、埋葬祭を執り行います
一年祭
(亡くなってから一年後に御霊をお慰めするお祭りです)
以上が、一般的な神葬祭の流れですが、実際のご葬儀では、日時の都合など諸々のご事情により、いくつかの神事を同時に執り行ったり、家族のみで執り行うことがあります。
ご遺族のご都合により厳密に五十日後・一年後ではなく、多少前後し執り行うことがあります。
祖霊祭(年祭)
祖霊祭は、祖霊のご命日に御霊を、丁重にお祀りし、日々お守り頂いていることの感謝と御霊の安らかなることを祈り、お慰めする神事である。
祖霊祭は、三年・五年・十年・二十年・三十年・四十年・五十年・百年と続きますが、二十年祭から五十年祭をもって「まつりあげ」にし、以後は祖先として祀るのが一般的です。